もうずっと借りっぱなしになっていたのですが、ようやく有川浩さんの「空の中」
読み終わりました。
![]() 【送料無料】空の中 |
「塩の街」「海の底」と一緒に借りたんですが いったいどれくらい私の手元に置いたままに
なっているのかもわからないのですが・・・。アニメみたり、コミックス読んだりに忙しくて(^^;
活字が後回しとは・・・ホント ダメな大人代表です
![]() 【送料無料】塩の街 |
![]() 【送料無料】海の底 |
それでも いい加減 返さなくては申し訳ないだろうということで 今回頑張ってみましたv
「塩の街」の感想はこちら。
あらすじ
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは
調査のために高空へ飛んだ。
高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?
一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。
大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の
奇妙な危機とは・・・
すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。
ってことなのですが、とにかく文庫本なのですが分厚くて・・・!
この時間の無い私がしっかりと読み込むのはちょっときついなと思い、速読というか、
斜め読みしちゃいました。。
でも 人間関係とか 会話のあたりは飛ばさないので ざっくりとは拾えてたと思います。
まだ初期の作品ってこともあるのでしょうが ちょっと無駄な言葉が多かったので
このような読み方が可能だったのでしょう。
内容の方は・・・
これまで読んだ有川さんの作品に比べると 登場人物にあまり魅力を感じなかった
かなぁ~というのが正直な感想です。
ストーリーは面白かったですよ。さすがのエンタテインメントだと!
空の中に住んでいる謎の生物なんて とても面白い設定だと思いましたし。
ただ、それとどのように接していくかってところでは 言葉遊びが細かい割に
展開が安易というか 軽いなぁ~っと思いました(^^;
ま、ライトノベルの延長の楽しみ方をすれば これで十分なのでしょうが、
真面目にお固く 国防を憂うのであれば あまりにも単純で、こんなことでいいのか日本??
ってくらいのビックリさ加減でしたwww
ま、国のお偉いさんが出て来ても 面白い話になんてならないとは思いますけどね。
途中で 話の着地点が絞られてしまったのも惜しかったなぁっと。
え、そんな展開になるの!?
みたいな ドキドキ感があるともう少しのめり込めたかもしれません。
あと、有川さんの作品は なかなかキュンと来るものがあるのですが
今回は 高校生カップルもそれほど会話もないし絡みも少なく、もう一方の大人カップルも
もどかしいと言うか お互いにどの程度意識してるのか解りづらくて
(もちろん、くっつくだろうってことは想像の範疇なのですが)
お互いにどこに魅力を感じたのかとか 人物の心理描写が浅く今ひとつだったような。。
白鯨とのやりとりはくどいくらいあるのだけど、その辺は一々全部入れなくても。。大体の
察しはつきますし、それよりも 登場人物を生き生きと描いてくれた方が 私としては
好みだったかなっと。
ちょっとハードボイルド的な感じでしたwww
あっさり感がいいといえば 逆にそれが好きな人には よかったのかもしれませんが。
ラスボスのような真帆さんに関してはさすがに これは呆気なかったです。。
あれだけ 周りの人間を振り回し、ひっかきまわしたのですから もう少ししたたかであるか
あの程度のボロの出し様であるのなら もっと早くに裏で彼女を動かすダークな大人が
現れるとかあってもよかったんじゃないのかなと。。
でも、読んでて楽しいですから何か読むものないかな~って思ってる方には
一読をお勧めいたしますv
では 次は「海の底」に挑戦しま~す♪
これがまた いつのことになるかわかりませんがwww
有川浩さんの「塩の街」読んでみました。
面白かったですよん♪
![]() 【送料無料】塩の街 |
塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み。
社会を崩壊させようとしていた。
その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女。
男の名は秋庭、少女の名は真奈。
静かに暮らす二人の前を、さまざまな人々が行きすぎる。
あるときは穏やかに、あるときは烈しく、あるときは浅ましく。
それを見送りながら、二人の中で何かが変わり始めていた。
そして・・・「世界とか、救ってみたいと思わない?」そそのかすように囁く男が、
二人に運命をつれてくる。
塩の街ってどういうことだろ??って思ったんですけど、人間が塩化してしまうことによって
そこら中が塩だらけになってしまった街ってことだったんですね。。
人間が塩化するってのにもビックリ。。
触ったらサラサラと崩れてしまったりとか、突然 全身が塩になってしまうこともあるけど
徐々に塩化する場合もありで・・・。
なんとも こんな病気?からして 驚きですわ。
その原因ってのにもビックリ仰天でしたけどwwww
ま、ファンタジーだからね。
それはともかくとして、そんな荒んでしまってる街で 男と少女が何の因果で
同居しているのかとか、この二人の関係とかにも気になるのですよね。
決して、血が繋がっているわけでもなく、男女の仲でもなく・・・。
最初に二人の前に登場した遼一によって、塩化するってことがどういうことか
が わかるんですが、これが何とも切ないのです。。
愛する人とともにありたいと願う気持ち。幸せなのか そうでないのか・・・。
次に現れたトモヤ。。彼によって 何となく秋庭の過去がわかり、二人の関係が動き出す。
ただの他人であった二人が 彼の出現によってお互いに大事な存在でることを
認めざるを得なくなり・・・。
この時点では まだ秋庭がどんな人物かってのがわかりにくいんですけど、
真奈が 目の前でトモヤに好き勝手されている時の彼の静かな怒りと それでも
逆上するでなく、冷静に隙を伺い、対処するってとこで 彼の人となりがわかり
私なんかは すぐにキュン
ハハハハハハ 有川さんの描く男に弱いな アタシ。
真奈は 二人の男に出会ったことで、自分の両親のことと向き合うことにします。
秋庭がいい男なんですよね。
真奈は小娘っちゃ~小娘の年齢だから 秋庭からしたら女としては意識してないん
でしょうが、決して親子でも兄妹でもないわけですからね。。
激しい恋情は感じないにせよ、片時も離れずに生活していたら 情は移るってものです。
でも だからといって 絶対に手を出したりしないところがいいですよね。
彼自身も 少女を相手にする自分なんて想像つかなかったんだろうし、特別な事情でも
起きない限り、自分の気持ちに気付かなかったのかもしれません。。
遼一が 最初に言ってたことですよね。。
こんなことにでもならなければ、自分の気持ちに気付けなかったかもしれない・・・。
静かに暮らしていた二人ですが、 突然 事態が急変します。
秋庭は実は 自衛隊の戦闘機乗り。それも超一流の腕の・・・。
ある理由から 自ら除隊。。でも まだ受理はされていないようで。
ということで、二人はある目的のために 入江によって利用されることに。。
入江ってのは 自分の目的を果たすためなら、人を騙すことも犠牲にすることも厭わない。。
頭のキレの良さは相当のものですが、非情さも併せ持つ ちょっと厄介なヤツ。
二人は 巻きこまれていってしまうんですよね。
でも、だからといって入江も決して 心底悪い奴ってわけじゃなくて、ちゃんと彼なりの
信念というか考えがあってのこと。。
ロマンチストでもありますしね。。
愛は世界を救わない・・・ってフレーズなんて 全くその通りだと思いましたわv
芯をついてます
「世界を救う」秋庭に課せられた使命ですが
でも、真奈にとっては 世界を救うことよりも、たった一人の秋庭の方が大切。
世界が救われても 秋庭がいないのならば そんな世界なんていらない。
秋庭が真奈を 一瞬だけ手にして去っていってしまってから、戦闘機に乗り込み
使命を遂行するまでは すごい勢いで読ませていただきました。
いやぁ~~こういう展開って中高生にはたまらんだろうなと思いつつも、うすらぼんやりと
どこかに消えてしまったような私の乙女心までが 疼きましたよv
若いってことが羨ましい!!
私にとっても真奈って子は 好感が持てる女の子だったので一気に読むことができました。
面白かったですわ。。
あんまり感想書くと 私の場合、ネタばれし過ぎてしまうんで 核心のところは伏せますが
塩害って結局 何?とか、この二人はどうなるの?とか 興味を持たれた方は
是非読まれることをおススメいたします♪
コミックス読むみたいに軽~~く読めますし、読了後も ニヤニヤしてしまうような
そんな作品です。
すっごい甘甘ってわけじゃありませんが、いい男を十分に堪能できますv
ホント 私 この手の男 好みなもので
あとがきで 有川さんが書かれてますが
自分や自分の大事な人が命を落とす代わりに世界が救われる
世界は滅びてしまうけど、自分と自分の大事な人は世界が滅びるまでは永らえる
としたら どちらを選ぶか。
有川さんは もちろん後者だそうで、私もそうです。
昔は格好付けて 前者を選び兼ねなかったんですが 今は後者ですね。。
人は 顔の見えないモノのためにそう簡単には命をかけられないんじゃないかと思うのですよ。
自分の大切なモンを守るためだったら命をかけることもできるだろうけど。。
世界とか そんな漠然としたものより 目の前かな。。
そんな小さな人間です 私(^^;
私はメディアワークス出版の方を読んだのですが、角川の方は その後の
サイドストーリーが加筆されているようです。
こちらも また機会があれば読んでみたいです♪
![]() 【送料無料】塩の街 |
ちょっと前に読み終わっていたのですが UPが遅くなりました。
『このミス』大賞を受賞した『チーム・バチスタの栄光』が、300万部を記録。
瞬く間にシリーズ累計780万部を突破し、人気シリーズと化した田口・白鳥コンビの
最新作が文庫になって登場です!
医療行政の本丸・厚生労働省で行われた会議に出席した田口医師が目の当たりにした
衝撃的な事実とは?
医療過誤と死亡時医学検索、小児科医療、救命救急医療......
現代医療のさまざまな問題点を鋭く描きだす社会派エンターテインメント。
って ことでしたが、今回は どうだろ・・・。
ちょっと 読み進めるのがしんどかったです(^^;
面白味に欠けるというか 特に上巻は苦行でした。。
そのうち 面白くなるはずだから。。たぶん・・・ とか思いながら読み進めてました。
![]() 【送料無料】イノセント・ゲリラの祝祭(上) 東城大学医学部付属病院4階。
|
![]() 【送料無料】イノセント・ゲリラの祝祭(下) 厚生労働省のロジカル・モンスターこと白鳥圭輔から呼び出しを受けた田口公平は、医療事故調査委員会に出席するため、日本の権力の中心地、霞ヶ関に乗り込んだ。
|
今回は 医療事故の取り扱いについて考えさせられることが多かったのですが
医療と司法がそもそも分離されていないとか 警察との関係だとか、医療の分野でも
解剖至上主義派と Ai 推進派の対立があったりで
ホント現状に即しているのだと思うのですが、問題点が多すぎて ややこしい。。
そして、この現状を打破すべく働くべきお役所が 全然機能してなくて、自分たちの
保身ばかりに目がいっていると言う・・・。
ま、このあたりは 予想範囲内って感じですけども、とにかく 登場人物が
冴えない(私にとって)オッサンばかりで 全然 興味が持てないのですわ・・・。
たまに イイ男っぽいのが出て来たかと思えば、警察庁関係者で ほとんど話に関わらない。
田口センセも 活躍してるのかしてないのか よくわからない現状だし、白取も今回は
サブみたいなポジションだし。。
下巻後半になって ようやく落し所というか 着地点が見えてきてから 話が一気に
進み、そこからは 勢い付いて面白く読めたのですが ここまでが 長い・・・。
医療界やら、その他に対して 言いたいことは わかるんですけどね。
結局、彦根も 何をしたいのか、何を目指しているのか 途中だったようにも思うのですが
これって まだまだ続くんですよね。。
ちょっと そろそろ脱落モードかもです(^^;
せめて 姫宮くらい 出て来て欲しかったなぁ。。
彼女は 北の潜入捜査の準備中とかで これまた 次の話への伏線なのでしょうが
その前に リタイヤしかねませんわ。。
う~~~ん 期待して読んだのですが、以前に読んだ「ジェネラル・ルージュの凱旋」ほどは
興奮して読めませんでしたね。。
![]() 【送料無料】ジェネラル・ルージュの伝説 |
というか、凱旋をあまりに前に読んだので その後、映画もドラマも見てませんし
すっかりストーリーを忘れてしまっていて・・・(^^;
そうそう、ドクターヘリの話だったわ!
とか
速水部長に収賄の疑いが掛かっていて なんか査問みたいなの受けていたよなあ~
とか
その程度の記憶で。。
しかも、最後、辞職してどうしたんだっけ??とか そのことが気になって気になってwwww
確か誰か 看護師さんが付いてきたような・・・?
くらいしか思い出せなくて、なんとも 情けない限り。。
あんなに速水部長がカッコイイって騒いでいたのにね(^^;
その時の感想はこちら。
![]() 【送料無料】ジェネラル・ルージュの凱旋 |
唯一覚えていたのが どうして速水部長が ジェネラル・ルージュと呼ばれるように
なったかということ。。
今回の伝説では それについて語られているので そこは臨場感あって面白かったです。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」の原点といわれるだけの内容であったと。
若き日のまだ 本当の修羅場を知らず天狗になっていた頃の速水部長・・・
が、ある日突然起きた大惨事により救命救急の現場を知り、己の力量を知ることとなります。
それを境に、横柄な態度が謙虚になり、医者として大切な腕を磨くことに邁進した彼の
成長のターニングポイントが この伝説で語られています。
速水に投げ掛けられた猫田の言葉や、彼女の采配は見事ですね。
そこから生まれたルージュを引いた医者。
そして 血みどろという意味も掛けて生まれた「ジェネラル・ルージュという呼び名。
若き日の速水こそ見てみたいものですわ
俺って天才!?って感じで 俺様状態で天下をとったようなつもりでいたら
いざって時に 震えて自分の想いとは違う行動に出てしまいそうになって・・・
でも そこからすぐに立ち直って 的確に指示を出し、救急患者に処置を済ませていく彼は
まさに 天才医師の片鱗をみせ、神のごとく・・・ですよね。
患者にとって 自分の命を救ってくれる医者は神みたいなもんですもん。。
が、本当に神かどうかは・・・
神になれるかもしれない医者は一握り。
そして 日々鍛錬し続けなくては すぐに堕ちてしまう・・・。
医者としての速水は 確かに 組織の中では問題児でしょうが 私たち
いつ医者のお世話になるのか分からない側の人間としては、彼のような医師にこそ
存在していて欲しいし、命を任せたいと思いますよね。。
そうそう、確か彼は 辞職後、僻地に赴任するんじゃなかったでしたっけ??
優秀な医師を迎えることが出来たなら そこの人たちはなんて幸せモノ。。
だけど、きっと僻地は医療設備が整っていなくて 思うようにはいかなかったりも
しそうですけど。。
どこにいても 医師としての苦悩は続きそうですよね。。
で まぁ 後の「疾風」と「残照」は付録のようなもの?
それでも 「疾風」の方は 速水部長がまだ活躍してくれていたら イイ男スキーの私としては
満足なんですけど、ラストの「残照」は 全く速水部長が出てこなくて ホント
おまけ的なお話でした。
読んでも読まなくてもどっちでもよかった? みたいな??
そして 後半の海堂尊物語は へぇ~~~ 作者はこういう人なんだ ってことはわかりますが
特にお金払って読むほどのことでも。。でしたかね。
これまでの作品についても あらすじとか なんかもう少し参考になるようなことが
書かれていたら、読んでよかった♪ って思ったでしょうが、その作品を書いた時の
感想みたいなことが 書かれているだけだったので 正直どうでもいいかなとか
思ってしまいました(^^;
末巻の登場人物リストは 非常に役に立ちましたけどね。
「ブラックペアン」最後まで読み進めると このタイトルの意味がわかりますv
このところ、珍しく活字付いてます。
海堂尊さんの作品を読むのはこれで 4作品目。
「チーム・バチスタの栄光」→「ナイチンゲールの沈黙」→「ジェネラル・ルージュの凱旋」
→「螺鈿迷宮」と読み進めてきました。
これらの作品で 私の好みの順に並び替えると、
「ジェネラル・ルージュの凱旋」→「ナイチンゲールの沈黙」→「チーム・バチスタの栄光」
→「螺鈿迷宮」となります。
いずれの作品も とても構成が面白く、医療問題に関してもとても興味深く、内容的には
どれも素晴らしいと思うのですが、ま、私のことですから
お気に入りキャラがいるかどうかで 大きく好みが左右されるわけであります。
一応、これらの作品も以前読んだときに感想を書いてますので よろしければご覧になって
大いに笑っていただけたらと思います。
今とは随分と感想の書き方は違いますが 本筋は同じかとwwwww
チーム・バチスタの栄光
ナイチンゲールの沈黙&ジェネラル・ルージュの凱旋
螺旋迷宮
さて、今回の「ブラックペアン」は どの位置に入るかといいますと・・・
「チーム・バチスタの栄光」の前あたりでしょうか。
今回のお話は丁度 この「チーム・バチスタの栄光」よりも20年くらい前の話になってまして
東城大学医学部付属病院で現在勤務している人たちの過去を知ることになります。
メインとなるのは 今や病院長となっている高階が帝華大より東城大に講師として
着任した時のこと。
そして 藤原さんが まだ看護婦長(この頃はまだ看護師ではなく看護婦さん)であり、
猫田看護師長が主任で、花房看護師長は新米さん。
速水部長、田口主任は 医学生としてホンの少し登場。。
あの田口主任が 外科を諦めたというか手術中に失神した事件の真相もわかりますv
こういう進め方も面白いものだなと思いながら さらっと読むことができました。
![]() 【送料無料】ブラックペアン1988(上) |
1988年、世はバブル景気の頂点。「神の手」をもつ佐伯教授が君臨する東城大学
総合外科学教室に、帝華大の「ビックマウス」高階講師が、新兵器を手土産に
送りこまれてきた。
「スナイプAZ1988」を使えば、困難な食道癌の手術が簡単に行えるという。
腕は立つが曲者の外科医・渡海が、この挑戦を受けてたつ。
![]() 【送料無料】ブラックペアン1988(下) |
スナイプを使ったオペは、目覚ましい戦績をあげた。
佐伯教授は、高階が切った啖呵の是非を問うために、無謀にも若手の外科医
のみでのオペを命じる。
波乱含みの空気のなか、ついに執刀が開始されたーーーー。
ベストセラー「チーム・バチスタの栄光」に繋がる、現役医師も熱狂する
超医学ミステリー、文庫参上!!!
「新兵器、スナイプAZ1988。こいつが日本の外科手術を変える」by高階
vs
「外科医なら、自分の技術の高みを目指すのが総てだろう」by渡海
「医者はボランティアではない。慰めの飴玉が欲しいなら、カウンセリングにでも
行けばいい」by渡海
vs
「お前を外科の正道に導けなかった。それだけが心残りだ」by佐伯教授
って 帯の煽りもあり~の、ですが、これが また医師同士の過激な応酬の数々があって
途中でやめることができず、一気読みしてしまいました。
「小天狗」「悪魔」「神の手」と呼ばれる三人と なぜか、その三人の関係の中に放りこまれた
新米研修医・世良。
まだ 彼は国家試験に合格してなくて 医師の資格を持たない段階から、日本の医療の問題点に直面することになります。
彼の目を通して、医療制度の崩壊について 否が応でも興味をそそられてしまうという
見事さと これが「チーム・バチスタ」へと続く話になるという展開の面白さ。
一応、ミステリーということなので ネタばれになるような内容は書きませんが、最後に
なぜタイトルが「ブラックペアン」なのか、ブラックペアンが何を意味するのかがわかります。
途中で 「もしかしたら・・・」って ラストが読めてしまいましたけど それでも最後まで
期待を裏切られることなく 楽しめると思います。
後、救いは 「こんな医師はいらない!!」って 憤慨したくなるような人は出てこなかったことです。
医者として、人としてどうよ?? なんて人が のうのうと医療界にのさばってるってのが
現実であったとしても 出来れば見たくないかなって思うので。。
一つ読み始めると 次々に世界が広がって行くというか繋がっていって面白いのが
海堂ワールドですよね。
この「ブラックペアン」が全ての始まりなので まずは ここから読み始めるのも
いいかもしれません^^