2011年のマンガ大賞受賞作品「3月のライオン」を読んでみました。
ずっと気にはなってたんですが、ちょっと湿っぽい話なのかなっと思って
なかなか手が出ずにいたのですが・・・。
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あらすじ
東京の下町に1人で暮らす17歳の少年・桐山零。
彼は幼い頃に事故で家族を失い、心に深い傷を負ったまま、将棋のプロ棋士として
孤独な生活を送っていた。
そんな零の前に現れたあかり・ひなた・モモの3姉妹。
彼女たちとの交流を深めていくうち零は失っていたものを少しずつ取り戻していく…。
(Wikiさんより)
こちらで試し読みができます。
さすが、マンガ大賞をとるだけあって、よく練られたストーリーだなと思います!
読み応えありですv
主人公の内面の葛藤や、心の傷が癒されて行く過程が丁寧に描かれていて
将棋を知らなくても全然 問題ない作品でした。
将棋の世界ってよりも、将棋に向き合う人達とその周りの人のさまざまな想いを
描いてる・・・
って感じでしょうか。。
主人公の零は ちょっと私としては 好みではないのですが、
いろいろと考え込んじゃって引きこもるようなタイプなので・・・。
ですが、キャラ重要な私が 全くキャラ萌え無しで読み進めることができるほど
内容で読ませてくれる作品ですv
彼にとって将棋というのは、自分が抱え込んでいる心の傷や 悶々と鬱積した感情と
向き合わずにすむ手段であったんですね。
彼は 将棋に熱中することで辛うじて自己を保つことが出来き、居場所も確保できたわけです。
しかし、同時に将棋の世界にのめり込めばのめり込むほど 出口のない不安や
勝負の世界の厳しさを知ることに・・・。
そんな彼が 苦手であった人との関わりの中で 少しずつ解決法を手に入れたり、
苦しみから解き放たれる過程は ほっとするところもあり、考えさせられるところもあり・・・です。
好感が持てるのは、彼を支えてる三姉妹v
それぞれが 個性的で とてもいい子たちです。
また、そのお家の猫ちゃんたちが これまた最高なのです!!
いい味出してくれてますv
毎回、毎回、いかにして餌をもらおうかと そればかりを考えているわけですが
それが可愛らしいのなんのって
笑えますwwww
この猫ちゃんたちが 一番の和みかもしれませんwww
主人公の零は幼いころに両親を亡くし、事情により、亡き父の友人を養父として育ちます。
そこでは 義理の両親がとてもよくしてくれますが、「将棋」の繋がりがあったばっかりに、
その家の子供たちとの間に確執が生まれてしまいます・・・。
つらい幼少期を過ごすことになるんですよね。
義姉・香子とも ちょっと何かあったそうな気配だし・・・。
身体の関係を持ったのか 持ってないのか・・・。
多分ないんだろうけど・・・(^^;
最初は彼女の零に対する行動が腹立だしく、幼稚に感じたのですが
自分の恋がうまくいかないからといって 人を腹いせに扱うような態度は
見苦しいですから。。
でも 彼女も彼女なりに 零に対する思いがあってのことなんでしょうね。
愛と憎しみは表裏一体・・・。
それでも 自分の恋は 自分で責任を持て!と私は言いたいです。
不倫であるならば なおのこと、覚悟を持てと。
周りの人間を無暗に巻き込んだり、振り回したりしちゃいけません。。
ま、影響される方にも問題がないわけじゃないですけどね。
6巻途中までは 将棋に関係する人達の苦悩を 中心に描かれていたのですが
6巻のラストでは 三姉妹のひとり、ひなちゃんがいじめに遭うという辛い展開に・・・。
これは 効いたなぁ・・・。痛いです。。
自分の心に嘘をつかず、正直な行動をとったのに・・・。
いじめを苦に 転校していった友達の代りに いじめに遭ってしまうのです。。
ひなちゃんには 素敵なお姉ちゃんがいてよかった。。
きっとあかりちゃんなら ひなちゃんの心を守ってあげられる。
ひなちゃんの心の叫びは とても悲痛なものでしたが、それを吐きだしたことによって
零の幼かった頃の感情に影響を与え その痛みを癒します。。
ひなちゃんが振り絞って紡いだ言葉が、彼を救うのですね。。
あかりちゃんは しっかりと妹を支えていけるでしょうが、
自分の愛する者が傷ついてる状況を冷静に受け止め、寄り添い 見守る・・・
それを 一人で抱えるには 重すぎますよね。。
あかりちゃんはしっかり者だけど 零の存在が きっとこの姉妹を支えて行くのだと思います。
ひなちゃんのことで 零は 何か吹っ切れたようですし。
それまで 視界がぼんやりしていたようですが、意志を宿したイイ目になってましたv
こうやって お互いに支え合って 強くなれたら・・・。
もうすぐ 7巻が出るようですが、早く続きを読みたいです。
どうぞ ひなちゃんが 笑ってますように。
どうしても もう こういう作品は 親の視点から読んでしまうんですよ。
子供はいろんなことを乗り越えて大きくなっていくものだけれど
どうか 辛いことがあっても その後に笑っていられますように・・・。
みんな みんな 強く優しい大人に成長しておくれ♪